春山合宿(前穂北尾根、北穂東稜)


 久々の北アルプス涸沢定着ということで、往年のクライマー方の沢山の参加を期待していたが、蓋を開けてみると直前の集会になっても訓練に参加した3名のみ、とうとう3名での合宿開始となってしまった。個人的には東北の静かな山で山スキー&温泉といきたいところだったが、今回のリーダー高梨さんの希望であるのでしかたあるまい。

 初日、沢渡からタクシーで上高地に入る。7月から釜トンネルが新しいルートになり、今回が今までのルートの見納めになり少々感傷にふける。(以前この中で泊まったことがあったものだ) 上高地からは長い道のりが待っている。増して今回は3名6テン+登攀具と荷物が多く、横尾を過ぎ残雪が現れた辺りからは日差しも強くなり地獄だった。なんとか日が落ちる前に涸沢テント村に到着。初日の疲労状態を考慮して翌日は北穂東稜に変更した。

 2日目、当初の北尾根から東稜に変更、足慣らしを兼ねてサクッと登って来るつもりでいたが、取り付きを間違えてしまった。下部で急峻なゴルジュに入ってしまい、村田さんを救出するために時間を食ってしまう。やっと稜線を見渡せる台地に出て、体力を消耗した村田さんと別れ東稜に向かう。先行パーティーのトレースを忠実に辿り稜線上に立つ。それまで見えなかった穂高から槍への稜線が一望でき、ピーカンの天気と相まって春山を満喫。ここからは稜線を辿る。途中一箇所ナイフリッジを慎重に越えると核心部のゴジラの背に到着。ビレイポイントを使ってザイルを出す。アイゼンを履いての岩登り、出だしの一歩がなかなか出ない、増して大岩を右から巻く所がザックが邪魔してバランスが崩れる。お助けシュリンゲを使ってなんとか越える。その後はまたナイフリッジ7〜8M程であるが、付いた雪も腐ってきてなんともいやらしい。やっとリーダーが待つビレイポイントへ。ここから5M程でゴジラの背は終わるが、そこからコルまでがまたいやらしい。(腐った雪が付いた10M程のギャップがある)ここは安全をきして懸垂下降する。あとは雪稜のピークを2つ越えると北穂小屋の脇に出た。

 3日目、昨日の状況から北尾根行きを躊躇していたが、リーダーの強い意志に押されて渋々決行する。村田さんが辞退したため2名にて5、6のコルを目指す。先行パーティーが2組5峰に取り付いていた。ハーネスを装着してそろそろと出発。5峰をなんなく越えて4、5のコルへ、先行パーティーが4峰に取り付いているのが見えた。ここで一本取り、いよいよ我々も取り付く。途中大岩の所から奥又白側を廻り込んで雪壁を登る。頂上までは安全策をとってザイルを出す。ピークからは奥又白側を下降し廻り込んで3、4のコルに着いた。いよいよ核心部、2パーティー45分程待ち我々の出番になった。今回意気揚々の高梨さんトップにザイルを伸ばす。1ピッチ目は奥又白側を廻り込んでテラスまで、慣れないアイゼンでの岩登りと途中立岩をバランスを取って廻り込む所に苦労する。2ピッチ目は涸沢側に出て雪壁を凹角手前まで、3ピッチ目は凹角を越え雪混じりの岩場を3峰ピーク手前まで、凹角出口の小ハングが腕力登攀になり多少難義。ここから雪壁を登り最後に逆層の岩場を確保するともう上はなくなった。2、3のコルへは奥又白側を5M位クライムダウン(懸垂支点有り)する。先行パーティーが2峰から引き返すを待ち、2峰を難なく越えると雪壁沿いに前穂に到着した。ここからはあまり覚えていないが、吊尾根を雪が消えほぼ夏道を辿って奥穂まで、日が落ち懐電行動となり穂高岳山荘までやっとたどり着いた。

 4日目、昨日連絡が取れなかった村田さんに伝言を入れ涸沢に下山。涸沢ヒュッテテラスで遅い食事をとって、長い道程を上高地に下った。充実し過ぎる4日間だったが、来年はもう少し楽をさせてリーダー!

(メンバー)
L高梨、内田、村田

(コース&タイム)
5/2 上高地(8:20)〜横尾(11:20)〜涸沢(17:00)
5/3 涸沢(6:05)〜ゴルジュ上(9:30)〜稜線(10:40)〜ゴジラの背先(14:40)〜北穂小屋(15:40)〜涸沢(18:00)
5/4 涸沢(5:30)〜5、6のコル(6:50)〜5峰(7:50)〜4,5のコル(8:15)〜3,4のコル(10:15)〜3峰取付(11:00)
    〜1,2のコル(15:00)〜前穂山頂(15:20)〜奥穂山頂(19:15)〜穂高岳山荘(20:15)
5/5 穂高岳山荘(7:00)〜涸沢(8:20〜10:30)〜横尾(12:20)〜上高地(16:20)

涸沢への長い道
 涸沢への長い道

 横尾を過ぎると残雪が現れた。
 ここから涸沢までが長い。
 残雪に日差しが当たり紫外線も絶好調。

東稜へアプローチ
 東稜へアプローチ

 涸沢を出たときは意気揚々としていた
 が、取り付きを誤り急峻なゴルジュに
 入ってしまう。ここで2Hのロス。

東稜稜線
 東稜稜線

 ゴルジュをやっと抜け出して一息。
 これから登る稜線が一望できた。

東稜稜線を登る
 東稜稜線を登る

 稜線に出て雪稜を登る。
 春の日差しを浴びて快適だ。

北穂小屋からの東稜
 北穂小屋からの東稜

 今まで登ってきた稜線を振り返る。
 ゴジラの背以外は快適な雪稜だ。

北穂小屋からの槍ヶ岳
 北穂小屋からの槍ヶ岳

 穂高稜線を前景に槍の穂先が遠望
 できた。

北尾根4峰
 北尾根4峰

 途中の大岩から奥又白側に廻り込んで、
 雪壁を頂上まで登る。

北尾根3峰
 北尾根3峰

 核心部の3峰。
 威圧感があるが正規ルートをとれば簡単。

北尾根2峰
 北尾根2峰

 先行パーティーが引き返して来るのに
 出会う。最後の力を振り絞って越える。

前穂北尾根遠望
 前穂北尾根遠望

 北穂沢途中からの北尾根遠望。
 まじかに見えるが稜線までが急斜面。

横尾橋にて
 横尾橋にて

 鯉のぼりをバックに橋の手前で記念撮影。

SEO 無料レンタルサーバー ブログ SEO